Matsukaze

松風

 

 


ワキ<名ノリ>

これは諸国一見の僧にて候。 われいまだ西国を見ず候ふほどに、

このたび思い立ち西国行脚と心ざして候。

 

ワキ<着キゼリフ>

急ぎ候ほどに、 これははや津の国須磨の浦とかや申し候。

またこれなる磯辺を見れば(松ノ立木を見やる)、 様ありげなる松の候。

いかさま謂れのなきことは候ふまじ。 このあたりの人に尋ねばやと思ひ候。


一見:いツけん 西国:さいこく 行脚:あんぎや 津の国:つのくに

:うら 磯辺:いそべ : やう 謂れ:いはれ


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